将棋とピアノ

最近、藤井聡太四段の活躍によって、将棋界が熱い。 私も子供の頃、祖母から習って楽しんだ記憶はあるが、勝負にはあまり拘ったことはない。 あっさり負けは負けと認めてしまうのだが、その潔さは「粘りの欠如」でもある。 そういえば藤井四段は幼稚園のときに、将棋の指し手を考えていたら 「考えすぎて、頭が割れそう!」と言ったとか・・・もはや集中力を超える領域だ。 将棋には色々なエッセンスが詰まっ…

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羽ばたく

梅雨の時期はどうも憂鬱な気分になるものだが、今日は自分の患らった病気について思いを馳せている。これは「ピアニストが罹る、最も深刻な病気」とされている。発症して6年が経過して、これまでの道程を振り返ることが多くなってきたが、実はピアニストや音楽家だけが陥る病気ではない。原因は不明らしいが、発症する人には、ある共通の性質があるようだ。 声楽家は 歌おうとすると 声が出ない フルート奏者は 楽…

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大別すると

ピアノの先生には大きく分けて二通りあると思う。 いやもかしたらピアノの先生に限らず、人間のタイプというか。 一つは 学術的で、知識や研究を好むタイプ もう一つは 実践的で、感覚や経験を好むタイプ おそらく2つの要素を兼ね備えていて、相手の性向、レベル、目標等に柔軟に対応できる人、 そして自らが誠実で良心的な努力家こそ、最高の教育者だろう。 それは、子供と親の関係でもそういえる…

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Argerichを聴く場所

1988年の秋、モスクワのアパートのキッチンに私はいた。3ヶ月のビザが下りてそこで暮らすことになっていたので、退屈しないように、初めて買ったアルゲリッチのCDをカセットテープにコピーして持参し、料理をするときは決まって聴いていた。私をバッハへと誘ってくれたのは、意外にもアルゲリッチだった。アパートの簡素で清潔なキッチンは、彼女の織りなす音で充満していた。 当時はソ連邦が崩壊する少し前で、食…

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