戦利品

旅先では、その土地の民芸品を買うのが楽しみの一つで、
私にとってはそれが最大の目的になっていたりもする。
これまで出かけた中で素敵なお土産に溢れていた町は、金箔で有名な金沢だった。
今回は途中で寄った飛騨高山の古美術商店で見つけた菓子鉢のようなものに一目惚れした。

天皇家のご紋のような菊と唐草模様
飴色の春慶塗りが、拙宅のチェリーやマホガニー材の家具とよく似合う
蓋を開けると、いっそう美しい菊の絵柄が出てくる


「飛騨春慶一位ノ木 菊蒔絵画食籠」


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いつの時代のものですか? と訊ねると、昭和の初期のもの、とのことだった。
なぜこんなに綺麗な状態なのですか? という問いには
地元の旧家のお蔵から発見されたもので、未使用なので箱は古いですが、中は新品です
と言われた。交渉して少し安くして頂いたし、大満足!


高原のホテルも良かったが、今回最も素晴らしかったのは、下呂温泉の宿だった。
天皇陛下や昭和天皇も宿泊されたという、大変立派な温泉宿は
国の有形文化財にも登録されている、見事な木造3階建の建築だ。
宿泊した著名人も、故人~現在も活躍している歌手・俳優まで数知れない。
今ではかなり寂れてきた印象だが、老舗宿であればどこの温泉街でも同じ様相だ。
それでも外国の観光客が多く、露天風呂では久々に片言のフランス語で喋ってみた。

別館の洋館施設は、モザイクタイルの風呂、ビリヤード場、ダンスホールなど
昭和初期をぷんぷん感じさせ、自分の青春時代に読んだ本を思い出した。
・・・川端康成、梶井基次郎、太宰治などの小説の舞台に、温泉宿の記述は多い。
大学生の頃は貪るように読んでいた・・・ あの頃は、切なかった。


下呂温泉「湯之島館」
台風が来ていたが幸い、道中ほぼ濡れずに過ごせた。

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公式HP
http://www.yunoshimakan.co.jp/